捨てた故郷、疎遠になった息子と娘、そして亡き夫への愛。

おらおらでひとりいぐも

著者若竹千佐子
ナレーター桑島法子

再生時間 04:08:24

出版社 河出書房新社

出版日 2017/11/17

販売開始日 2018/6/27

図表 なし

チャプター数 11

倍速版 あり

結婚を3日後に控えた24歳の秋、東京オリンピックのファンファーレに押し出されるように、故郷を飛び出した桃子さん。
身ひとつで上野駅に降り立ってから50年――住み込みのアルバイト、周造との出会いと結婚、二児の誕生と成長、そして夫の死。
「この先一人でどやって暮らす。こまったぁどうすんべぇ」
40年来住み慣れた都市近郊の新興住宅で、ひとり茶をすすり、ねずみの音に耳をすませるうちに、
桃子さんの内から外から、声がジャズのセッションのように湧きあがる。
捨てた故郷、疎遠になった息子と娘、そして亡き夫への愛。
震えるような悲しみの果てに、桃子さんが辿り着いたものとは――